- 2026年11月2日
- 2026年10月15日
教えて!岩佐院長~男性不妊の原因・割合・治療法を産婦人科医が解説~

こんにちは。
枚方市香里園町にある産婦人科、イワサククリニック院長の岩佐です。
最近、ロックミュージシャンのダイアモンドユカイさんが無精子症であったことが話題になっていますね。
今回は「男性不妊」について、原因や割合、具体的な治療法をQ&A形式で分かりやすく解説します。
Q1. 男性不妊とはどのようなものですか?原因には何がありますか?
A. 不妊の原因の約半数に男性側が関わっていますが、本人に自覚症状がないケースも少なくありません。
主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- 造精機能障害: 精子を十分に作れない、数が少ない、運動率が低いなど(最も多い原因です)。
- 精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう): 精巣の静脈がこぶ状に膨らむ病気で、男性不妊の約4割に見られます。
- 閉塞性障害: 精子の通り道が詰まり、精液に精子が混ざらない状態です。
- 性機能障害: 勃起障害(ED)や射精障害など。
Q2. 男性不妊はどれくらいの割合で起こるものですか?
A. 世界保健機関(WHO)の調査によると、不妊に悩むカップルの約半数(約48%)に男性側の要因が関わっています。
不妊の原因全体の内訳は以下の通りです。
- 男性のみに原因がある: 24%
- 男女ともに原因がある: 24%
- 女性のみに原因がある: 41%
- 原因不明: 11%
このように、不妊は決して女性だけの問題ではなく、男女ともに等しく向き合うべき共通の課題であることが分かります。
Q3. 実際の治療法やアプローチにはどのようなものがありますか?
A. 原因や重症度に合わせて、生活習慣の改善から手術、生殖補助医療まで幅広い選択肢があります。
主なアプローチは以下の2つの軸に分かれます。
- 保存的治療・薬物療法・手術療法 ※当院では実施しておりません
- 生活習慣の見直し: 禁煙、適度な運動、精巣の温度上昇(サウナや長風呂など)の回避。
- 薬物療法・漢方治療: ホルモン剤や漢方、抗酸化物質を用いた精子の質の改善。
- 手術療法: 精索静脈瘤がある場合、逆流している静脈を結紮する手術で改善が期待できます。
- 精子採取術(TESE): 無精子症などの場合に、精巣から直接精子を回収します。
- 生殖補助医療(ART)の活用
- 人工授精(IUI)や、顕微鏡下で受精を補助する体外受精・顕微授精(ICSI)などを組み合わせて妊娠を目指します。
まとめ
男性不妊は、適切な検査と治療によって改善する可能性が十分にあります。
検査費用助成制度を設けている自治体もありますので、「少し気になる」「まずは検査だけでも受けてみたい」という方は、専門医療機関へご相談ください。
尚、当院では、他に妊娠の選択肢がないご夫婦に対し、提供精子を用いた人工授精(AID)を行っております。
詳しくは院長外来にてお尋ねください。
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